Bさんのケース(被告案件、引き出しに関与していないと主張)
2024.03.28
ご相談の経緯
Bさんは二人兄弟で兄がいます。
Bさんは、多少認知症の気配のある父に銀行へ一緒に行ってくれと頼まれました。およそ5年前のことで、その後父は死亡しました。すると、兄から、そのとき銀行で父の口座から300万円が引き出された記録がある、その300万円はBさんの子、bの口座に送金されていたとして、他の引き出しも合わせて、子bとともに、兄から不法行為として返還を求められました。
経過
Bさんは、現場に立ち会ったものの、bに送金されたことは当時現認していなく、後で知ったと言っています。
訴訟では、Bさんの記憶通り、Bさんは立ち会っただけで、引き出し、送金は父が行った、あとでbに送金されたことを知り、あとでbは父から孫への贈与だと説明されたと答弁しました。
裁判所は、当時の父の能力からは、引き出したり送金する能力はあったと認定、bが当時司法試験を受けていて、父からの応援の意味だったと説明したのもあり得る話であるとして、300万円については、bへの贈与だと認定すると心証を開示しました。
結果
兄はそれを受け入れず判決に至りましたが、300万円の部分については、bへの贈与と認定され、返還を免れました。